年齢/職業(撮影時):
36歳/会社員(プランナー)
Pickup Voice:
「『物語』を読むことも、人生や感情を豊かににしてくれる」
おすすめの一冊:
『ペンギン・ハイウェイ』
著者/出版社:
森見 登美彦/角川書店
この本を贈るなら誰に贈る?:
コラージュ・映像作家のシミズタカハルさん
編集後記:
『軽やかだけど力強いリズム』
映像含めた、様々なコミュニケーションの領域でプランニングのお仕事をされているという男性。
この日は仕事の関係で訪れていた仙台にて、KUJIRABOOKSに参加してくださいました。
そしてそのためにお店でご購入くださった一冊は、ハードカバーも文庫本もkindleでも持ってる、まさに愛読書といえる一冊でした。
中学生の頃に村上春樹さんの「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読んで、「小説っておもしろいな」と思って小説が好きになり、そこから「小説を書いてみたい」になり、大学ではそういった学部に入りずっと小説を書いていたそうです。
しかし大人になり仕事をしていくにしたがって小説から離れ、いつしか読む本はルポルタージュなど勉強になるものばかりに。そんな時期、たまたま手にとって読んだこの作品に「こんなに表現が豊かなんだって。物語の構造といい、文章もキャラクターもストーリーも、すごく読んでいて楽しかったんですよね」と大きく心を動かされたそうです。そしてこの本がキッカケで、また小説を読み始めることに。
「今ネットなどでも文字は溢れていて、どちらが良いという事はないんだけど、本に書いてある「物語」を読むことも、人生や感情を豊かににしてくれると改めて気づけた作品です」という言葉が印象的でした。
そんな心に残る作品の中で、特に印象深いところは?という質問をすると、意外にも「主人公アオヤマくんて言うですけど、彼のおっぱいに対する執着がすごく好き」との一言が。
どうやら作品の中で「おっぱい」というワードがよく出てくるようなのですが、不思議とセクシャルな感じがしないようで、
町に現れたペンギンの謎を解いていくという内容とともに、どんな話しなんだろう??と、とても不思議な印象を受けました。
アオヤマくんのがんばる姿や表現の豊かさなど、様々な影響を受けたというこの作品。その表現を自分の力に変えて新しいものを生み出していく力と、「今書くことが再び楽しくなってきて」という言葉が重なって、軽やかだけど力強いリズムのようなものを感じました。
次はどんな表現の作品が生まれるか楽しみです。
Interview text by Makoto Ebi
※余談ですが、購入された一冊は一緒に来られたお友達にプレゼントされていました!
好きなものをプレゼントするっていいですよね。
ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) おっぱいに対する執着がすごいらしい。 |