年齢/職業(撮影時):
25歳/タップダンサー
Pickup Voice:
「この絵の世界観っていうのが、一つ自分の美の基準になったなって。」
おすすめの一冊:
『智内兄助 画集』
著者/出版社:
智内 兄助/求竜堂
編集後記:
『独特の世界観で疾走する実力派』
中学生の時にゲームのパッケージで智内兄助さんを知ったという男性は、タップダンサーとして2007年に日本タップダンス奨学生制度の第一期オーディションに合格し、初の奨学生として米国シカゴにタップを学びに行った実力派です。
画集は働き出してから購入したそうなのですが、初めて見た時から「ゾクッとしました」という言葉が表すようにその世界観に衝撃を受け、ずっと気になっていて、やがては一つ自分の美の基準になったとのこと。
私は智内兄助さんを存じあげなかったのですが、当時最先端だったアクリル絵の具を和紙に使った日本画と洋画との境界を越えた革新的な表現方法に到達された「絵師」さんだそうです。
「画集を開くのに勇気いりますね。見終わるとどっとくるというか。でも見終わった後に、そこにどういう世界観を創造するかっていう。」
タップダンサーとして独特な世界観を創る過程には、こういったイメージの積み重ねが深く関わっているのが伝わってくる言葉とともに、
「この世界観で舞台をやりたくて、22、23才ぐらいの時に、この中に出てくる衣装を10万円程でオーダーしたんです。まだその衣装を使えてないんですけど。」と笑顔で話す姿に、是非タップとこの世界観を融合した新たな境地を見せていただきたいと思いました。
Interview text by Makoto Ebi
智内兄助画集 (求竜堂グラフィックス)
ロスチャイルド家に多くの作品を蒐集されるなど、世界中にコレクターがいるそうです。 |