Pickup Voice:
「(人に本を薦める時の気持ちを聞かれて)音楽と同じ感覚ですね」
おすすめの一冊:
『金曜日の砂糖ちゃん』
著者/出版社:
酒井 駒子 (著)/偕成社
この本を贈るなら誰に贈る?:
めいっ子
編集後記:
『自分の好きなもの、好きな相手のこと』
おふたりが仲良さそうに持ってきたのは、花かんむりを頭に乗せた女の子が表紙の絵本「金曜日の砂糖ちゃん」でした。酒井駒子さんが好きなご主人が、奥さんにも読んでほしいと思って選んだ1冊です。
ご主人は読書家だそうですが、奥さんは活字があまり得意ではなく、自ら本を手に取ることはほとんどないんだとか。そんな奥さんでも、可愛い女の子が主人公の絵本ならきっと楽しめるはず、と考えたそう。
人に本を紹介するのって、難しいですよね。本好きならなおさら、自分が好きなものを気に入ってもらえなかったら……と躊躇してしまうことも多いと思います。そんな中、大好きな相手のことを思い、負担にはならないように、ちょっとでも「楽しい」が共有できたらいいなと考え抜いた1冊。その気持ちだけで、本に対する愛情は2倍にも、3倍にも膨らみますよね。きっと、奥さんにとってもお気に入りの本になることでしょう。
お互いを思いやりながら、「好き」を少しずつ共有していく。理想の夫婦像を垣間見た気がしました。
Interview text by Yui Shimura
金曜日の砂糖ちゃん (Luna Park Books)
心で感じる大人の絵本。 |